2006年08月28日

アイ,ロボット

アイ,ロボット アイザック・アイモフの『わたしはロボット』を原案にウィル・スミスが制作・主演した映画『アイ,ロボット』です。
 ウィル・スミスというと黒人系ブラザーなノリの刑事モノという印象しかなかったので、『わたしはロボット』の映画化で主演とは、頭の中で全然繋がりませんでした。
 さらに予告を見てびっくり。「こんな内容だったっけ?」と(笑)
 そういえば映画レビューサイトでも、こんなの『わたしはロボット』じゃない!!と本気で怒っている人が何人かいました。でも、この映画、「わたしはロボット」の映画化ではなくて、原案にしたものだということで、そりゃ全然違っててしょうがないです。
 私としてはタイトルの『アイ,ロボット』にある「,」がインスパイア具合を物語っているのだと勝手に解釈しております。


 主演のウィル・スミスは今回も刑事でした。
 殺人課の刑事で、以前ロボットに命を救われてはいるもののロボット嫌いです。アシモフの『鋼鉄都市』の主役も刑事でロボット嫌いでしたが、この辺もインスパイアしたようです。
 黒人で刑事というと、どこに行っても誰に対しても無駄に口数が多く冗談きつくて、さらに必要のないところで相手を不快にするというパターンが確立されていますが、この映画も同様。映画後半では軽口をたたくことはなくなるのですが、ヤなヤツという印象がぬぐいきれませんでした。
 さらに懐古趣味らしく2035年の時代設定にかかわらず制作された2004年の生活様式のまんまです。SF映画や小説ではありがちな設定で、未来社会にありながら、物語を観ている人と同じ感覚であるという印象を与えるパターンです。
 しかし、乗ってる車はバリバリの未来仕様。アウディの(多分)高級車です。ギャップがありすぎ。でもガソリンで動くバイクも所有していたりと、趣味に偏りがありすぎです。
 ロボット嫌いの原因になった過去の事故で、体の一部が機械化されているので、それがピンチから逃れ最終的に事件を解決する要素になるのですが、こういう設定どこかで見たぞ。

 そう、これだ! 『アミテージ・ザ・サード

 日本製のアニメでアメリカで劇場公開され大ヒットになったという作品です。
 このアニメの主役ロス・シリバス刑事は懐古趣味、ロボット嫌い、さらに体の一部が機械化されているときています。アニメの内容も新世代のロボットをめぐるものなので、「わたしはロボット」よりも、むしろこのアニメがインパイアされたんじゃないかと思えるくらいです。

 物語の大きなポイントになるのが、SFを語る上では欠かせないロボット工学三原則です。

 第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

 第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

 第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。


 読んで考えればお分かりのとおりですが、日本のメジャーなロボットはロボット工学三原則は通用しません。ドラえもんなんか第一条から守ってないし。
 この三原則を守った形で、いかにして起こりえない事実が起こったかが、ロボットSFの醍醐味なのです。『アイ,ロボット』ももちろんそういう分野。
 ラスト近くで明かされる事件の真相は、ああなるほどと思えるところ。この三原則をどの立場で解釈するかによって、内容がごっそり違ってくるという、いかにも裁判社会のアメリカならではの思いつきという感じでした。
 でもこの辺り、やはりよくわからないという人は多いみたいです。この映画のような未来社会になっても、多分わからない人はいるでしょうけど。そういう意味では観る人を選ぶ映画だったのかなと思います。
 DVDは廉価版も出ていて、気にせず買える価格になってますけどね。

 あと思ったこと。
NS−5 サニー 登場する新型ロボットNS−5は、旧型と違って表情が作れるので、より人間に近くなっているようですが、これって気味悪くないのかと。
旧型ロボット 私としては旧型が愛嬌があるように思えるのですが。それに旧型ってミクロマンのミリタリーフォースに似てるし(笑)
 どうでもいいけど、一台幾らくらいなんでしょかね。一家に一台というところや完全自動化の工場で生産されているというので、結構お安くなっていると思いたいのですが。





posted by アルシオーネ at 23:59| ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画を語る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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アイ、ロボット
Excerpt:  前回の記事と関連して、と言う訳では無いが、今日は『アイ、ロボット』を見た。ネタバレ注意。
Weblog: 黄昏ミニヨン想録堂
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アイ ロボット
Excerpt: ルールは破られた、未来は守れるか。
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